和歌山城の歴史や和歌山市の偉人に触れてみよう!「わかやま歴史館」

みなさんは「わかやま歴史館」を訪れたことはありますか?

和歌山城や和歌山市の歴史と文化、そして和歌山市ゆかりの偉人に関する資料を展示している施設です。

和歌山市役所近くの便利な場所にあり、入場料は大人が100円、中学生以下は無料。
リーズナブルでありながら和歌山のことが多く学べる、おすすめの施設です。
特に江戸時代を再現したシアターの映像は、和歌山城内の様子がリアルに描かれていて、とても見ごたえがありました。

それでは、ご案内していきましょう!

江戸時代の和歌山は大都市だった!?

江戸時代、紀州藩は尾張、水戸と共に徳川御三家が治める藩の一つでした。
その当時の和歌山は全国有数の大都市で、大変栄えていたそうです。

私は、和歌山城公園が好きでよく散歩に訪れます。
ある時、「二の丸広場には大奥があった」という説明を目にしました。
「大奥」と言えば、たびたびドラマや映画化されますよね。
和歌山城にも大奥があったということを初めて知ったのです。
そして「長年住んでいるのに、和歌山のことは何も知らないな。」と思ったことが「わかやま歴史館」を訪れるきっかけとなりました。

建物2階の展示室へ

1階は和歌山にまつわるおみやげのお店と観光案内所、歴史館は2階にあります。

歴史館の展示室は、2つに分かれていました。

展示室1は和歌山城や和歌山城下の歴史、展示室2は和歌山市にゆかりがある5人の偉人の功績が紹介されています。

江戸時代の和歌山城を体験

受付を済ませると、すぐ横のシアタールームに案内され、「よみがえる和歌山城」の上映がはじまりました。

江戸時代の和歌山城をVR映像で再現しています。「紀州藩10代藩主 徳川治宝(はるとみ)」の語りで、話が進んでいきました。
現在では見ることができない失われた建造物が映し出され、当時の様子がリアルにわかります。

和歌山城は、豊臣秀吉が弟の秀長に命じて建てられました。
その後、時代や藩主の移り変わりに応じてお屋敷などが拡大していったようです。

「二の丸」では藩の儀式や政治が行われていたこと、また徳川治宝が江戸城にならい二の丸西側を「大奥」と名付けたこと。
「西の丸」には能舞台があり、人々が楽しんだ場所であったことなど、私にはとても興味深い話ばかり。
建物や文化を知ると、華やかだったことがうかがえます。
約10分ほどの上映でしたが、江戸時代の和歌山城内を堪能した気分で、次の展示室に向かいました。

和歌山城から和歌山市の歴史を知る

展示室1は、和歌山城を中心とした時代の移り変わり、そして暮らしや文化などが学べるエリアです。

戦国時代に織田信長や豊臣秀吉と敵対していた「雑賀衆」のこと。

和歌山城の築城から「廃藩置県」を経て、空襲で焼失した天守が再建されるまでの流れ。
またお城の構造や当時の城下町などが壁面を使い大きく描かれ、とてもわかりやすく展示されています。

お茶や能楽も盛んだったのでしょう。
実物大のお茶室の模型や美術品を見ると、この時代において重要な役割があったことがうかがえます。

「紀州徳川家伝来の金印」や、「さわってみよう!」と書かれた「和歌山城の100分の1サイズの模型」もありました。お城を触るなんて他にはないおもしろい体験ですね!

こちらの展示室を見学した後天守閣を訪れると、より一層その当時の歴史が楽しめそうです。

和歌山市の偉人たちのおかげで今がある

展示室2では、和歌山市出身である近現代の偉人・先人の功績を展示しています。

明治中期の外務大臣で、アメリカやヨーロッパの国々と対等な関係を築いた「陸奥宗光(むつ むねみつ)」。

博物学や植物学、民俗学など多くの学問の研究者であった「南方熊楠(みなかた くまぐす)
」。

明治から昭和にかけて、大きな作品を中心に活躍した日本画家「川端龍子(かわばた りゅうし)」。

松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)を築いた「経営の神様」と呼ばれる「松下幸之助(まつした こうのすけ)」。

和歌山をテーマにした名作「紀の川」や「華岡青洲の妻」を残した作家「有吉佐和子(ありよし さわこ)」。

先人たちの政治や経済、文化での活躍が今に繋がっているのだなと感じました。
とても誇らしいことです。

おみやげ店でワクワク旅行気分に!

1階のみやげ店には、工芸品、民芸品や特産品などがたくさん取りそろえられています。
和歌山市のものだけでなく、和歌山県のご当地商品もあり、ちょっとした旅行気分が味わえました。

「わかやま歴史館」を訪れ、江戸時代の和歌山が大都市であり栄えていたことが、ちょっとわかった気がします。
とてもよい体験ができましたよ!

わかやま歴史館
住所:和歌山県和歌山市一番丁三番地
アクセス:JR和歌山駅から和歌山バス「市役所前」下車
     南海本線「和歌山市駅」から和歌山バス「市役所前」下車
営業時間:・2F歴史展示室 
     9:00~17:30
     ・1F和歌山市観光土産品センター
     3~11月 9:00~18:00
     12~3月 9:00~17:00
電話番号:歴史展示室 073-435-1044
     和歌山市観光土産品センター 073-435-1184
休館日:12月29日~12月31日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。